DODの人気テントと言えば、カマボコテントとタケノコテント。
数あるDODのテントの中で人気を二分する商品と言ってもいいでしょう。
カマボコテントとタケノコテントは、テントのタイプとしては大きく違いますが、DOD愛好家と話をすると、
「カマボコテントとタケノコテントどっちを買うか迷ったんだよねー」
という声をよく耳にします。
このページでは、実際にカマボコテントとタケノコテントを所有して使い込んでいる筆者が独断と偏見を交えて(笑)、且つ、極力公平に比較レビューをしてみます。
それぞれの商品のレビューページもありますので、そちらも併せてご覧いただけると嬉しいです。
まずはお値段を比較!!
まずは、購入時の検討材料として絶対に外せないお値段から比較してみます。
カマボコテント:54,800円
タケノコテント:67,800円
タケノコテントのほうが1万円ちょっとお高いです。
カマボコテントが5人用テントであるのに対して、タケノコテントは8人用。
大きさで考えると、妥当な価格差であると言えるでしょう。
買いやすさを比較!
次に買いやすさを比較してみます。
タケノコテントは2019年9月現在、ネット上では普通に購入が可能です。
一方、カマボコテントに関しては、2019年9月現在、レギュラー商品に関しては抽選販売となっていて、唯一すぐに購入できるのはネット通販のナチュラムで販売している色違いの別注モデルのみです。
レギュラー商品は入手の困難さが故に、ヤフオクでは定価を上回る価格で取引されている状態です。
入手のしやすさにおいてはタケノコテントに軍配が上がります。
今すぐ欲しいのであればタケノコテントがオススメです。
設営のしやすさを比較!
続いて、設営のしやすさについて比較してみます。
比較の観点は、「設営時間」と「設営に必要な人数」の2点です。
設営時間をチェック!
まずは設営時間について比較してみます。
2名で普通のペースで、頑張りすぎず、ダラダラしすぎずな感じで設営した際の設営タイムです。
カマボコテント:約15分
タケノコテント:約20分
カマボコテントのほうが5分くらい短く設営できます。
これは生地の面積やペグの本数に影響を受けます。
我が家ではタケノコテントにはトータルで16本(八角に2本ずつ)、風の強い日には24本(8角の中間点に1本ずつ追加)のペグとロープを使います。
ちなみに、設営の難易度についてですが、どちらのテントも慣れれば簡単に設営することができます。
設営に要する人数をチェック!
次に設営に必要な最低人数を比較してみます。
タケノコテントは基本的には1名でも設営が可能です。
もちろん、その分、時間はかかりますが、それでも30分ちょっとで設営はできちゃいます。
一方のカマボコテントに関しては、基本的には2名での設営が推奨されます。
これは設営時に真っすぐなポールをたわませながら両サイドのグロメットに差し込む必要があるからです。1名でも不可能ではありませんが、たわんだポールが何かの勢いで跳ね返ってきたりしてテントやポールが破損したり、ケガをしたりする危険性があると思います。
DOD公式サイトでは女性スタッフが1名でカマボコテントを13分で設営する動画がアップされていますが、 補足説明として以下のように記載されています。
ストームロープを張る時間やインナーテントを吊り下げる時間は入っていませんが、トータルでも20分以内には終わると思います。
DOD公式サイトより
※動画撮影のために1人で設営しています。通常は、風に備えてストームロープは必ず張り、2人以上で設営してください。
一般的にタケノコテントやカマボコテントを1名で使う人はあまりいないでしょうから、設営人数は2名以上いることが普通だと思います。その人数であれば、タケノコテントよりもカマボコテントのほうが設営は手早くできます。
重量・大きさを比較
設営のしやすさというよりは運びやすさですが、ここで重量・収納時の大きさについても比較しておきます。
カマボコテント:重量16.1㎏、収納サイズ W68×D32×H32cm
タケノコテント:重量22.8㎏、収納サイズ 直径35×長さ82cm
このように、タケノコテントのほうが相当重く、収納サイズもかなり大きいことがわかります。
タケノコテントは女性一人で運ぶのはかなり大変ですし、車載スペースもかなり取るので車の大きさとの事前相談も必要です。
使いやすさを比較!
次に使いやすさについて比較してみます。
カマボコテントの使いやすさ
まずはカマボコテントの使いやすさについて列挙してみます。
- タープの設営が不要の2ルーム構造
- 季節や気温に応じてリビングスペースを開けたり閉めたりが可能
「使いやすさ」という観点において、カマボコテントの特徴はこの2点です。
特に1点目が大きなアドバンテージです。
設営スペースが限られていたり、設営時間を短縮したい場合において、カマボコテントを1つ建てるだけで不自由のないキャンプが楽しめるのはカマボコテントや他メーカーからも最近多く発売されている2ルームテントの最大の利点です。
2点目のリビングスペースの開放性については、すべてのドアを巻き上げると、横方向に風が完全に通るため、コールマンやスノーピークから多く発売されているドーム型の2ルームテントやタケノコテントと比べると通気性において優位性があります。
タケノコテントの使いやすさ
次にタケノコテントの使いやすさについてまとめてみます。
- 高さもあり、8.6畳のスペースで自宅さながらのゆったり感を堪能
- その時のニーズや天候に応じて、寝室スペース・リビングスペースの広さの調整が可能
タケノコテントの魅力の一つは、中心部2.8m、壁部分でも1.4mの高さがあり、広さ8.6畳の他のテントではなかなか味わえない開放感です。
他のテントでは頭が天井に当たったり、腰をかがめながら移動しなければいけないこともありますが、タケノコテントでは外との出入り以外ではそれがありません。
そして2点目についてですが、タケノコテントは8.6畳の広さがあるがゆえに、様々な使い方が可能です。
- 外にタープがあるときは、タケノコテントは全てを寝室スペースとしてゆったり活用
- 気温が低い冬キャンプなどでは、タケノコテントの半分をお座敷スペースにしてリビングスペースとして活用
- フロアシートを外してタープとして活用
- フロアシートを外したリビングスペースの中に小さな寝室用テントを設営して2ルームテント的に活用
こんな感じで、その時の人数や天候・気温などに応じて、多様な活用バリエーションで様々なキャンプスタイルを楽しむことができます。
活用バリエーションに関しては、カマボコテントよりもタケノコテントのほうが多様性があると言えるでしょう。
デザイン性を比較!
次にデザイン性を比較してみます。
デザイン性に関しては、ズバリ、タケノコテントに軍配が上がると考えます。
カマボコテントは2ルームテント、トンネル型テントなどと呼ばれますが、この類のテントは他メーカーからも多く発売されており、明るいベージュの色は目を引くものの、デザイン性については特に大きな違いはありません。
一方、タケノコテントに関しては、その高さや大きさなどから、キャンプ場においても非常に目を引きます。
オシャレテントとして近年注目を集めているワンポールテントと言えば、ノルディスクのアスガルドなども人気で、最近人気のグランピングでも使われていますが、同じようなデザインのテントでこの価格帯で購入できるタケノコテントは非常にコスパの高いオシャレテントです。
グランピング福岡という施設ではタケノコテントをグランピング用宿泊設備として採用しているようです。
雨や風に対する耐久性を比較!
続いて、厳しい自然の中で楽しむキャンプにおいて検討材料として外せない雨や風に対する耐久性について比較します。
これらの耐久性については、カマボコテントに軍配が上がると考えます。
まずは耐水性について評価します。
耐水性を比較!
まず両テントにおける大きな違いの一つに素材の違いが挙げられます。
カマボコテントは全てポリエステル100%の素材を採用していますが、タケノコテントの天井部分はポリエステルとコットンの混合素材であるポリコットンを採用しています。そのため、耐水圧については、カマボコテントが300mmあるのに対して、タケノコテントの天井部分(ポリコットン採用部分)は350mmと、数字上の差は明らかです。
(ただし、タケノコテントの壁部分には3000mm、フロア部分には5000㎜の耐水圧があります)
ただ、実際使ってみきた経験の中で、タケノコテントでもある程度の強い雨が1日程度降り続いても雨漏りが発生するようなことはありません。おそらく、スコールレベルの雨が数時間降り続くと、さすがに何らかの問題が出てくるのではないかと推測されます。
耐風性について
こちらもカマボコテントに軍配が上がると考えます。
タケノコテントの壁は地面に対して直角、90度の角度で立っているため、横風をまともに受けます。
一方のカマボコテントは全ての壁が曲線を描いており、地面に対して壁が斜めの状態となる構造であるため、タケノコテントに比べると横風を上方向に受け流しやすい作りとなっています。
公式サイトによると、両テント共に、 台風レベルの風速24.5~28.4m/sの環境下でのテストをクリアしていると記載がありますが、実際に使ってみた経験上、明らかにカマボコテントのほうが安定感があります。
公式サイトでもカマボコテントの耐風性の高さをアピールする動画が公開されています。
ちなみに、我が家では台風の中で本栖湖の浩庵キャンプ場にタケノコテントを設営し、夜中の雨風でタケノコテント崩壊を経験しています(笑)
結露の発生度合いを比較!
次に結露の発生度合いについて検証します。
こちらは明らかにタケノコテントに軍配が上がります。
タケノコテントはこれまで様々な天候下で使用してきましたが、一度も結露というものを経験したことがありません。おそらく、天井部分の素材にコットンが含まれていることで、天井部分がある程度の湿気を吸収してくれたり、コットン素材の部分で外と中の空気の出入りが発生しているのだと思います。
一方、カマボコテントにとっては結露は「発生して当たり前」。
カマボコテントユーザーが口を揃えるカマボコテント最大の不満点は結露です。
窓を開けて換気をすることである程度の改善はできますが、カマボコテントを使う上で、結露は避けて通ることができない問題と覚悟をすべきでしょう。
メンテナンスのしやすさを比較!
続いて、メンテナンスのしやすさについて比較します。
これはカマボコテントの勝ちです。
差がつく要因は前述の生地の素材の違いです。
ポリエステル100%生地はツルっとしていて汚れがあってもひと拭きできれいになりますし、雨に当たれば勝手に汚れが流れ落ちます。
ですが、タケノコテントのポリコットン素材というのはメンテナンスにおいてやや難があり、コットン(綿)素材のおかげで濡らした布などで汚れを拭き取ろうとしてもなかなかきれいになりません。おそらく綺麗にしようとすると汚れた部分をバケツにつけて中性洗剤などでゴシゴシするか、テントクリーニングの業者にお願いするしかないのではないかと思います。
個人的にはポリコットンの質感はとても好きなのですが、使用回数を重ねるにつれて蓄積される汚れについては、正直、ほんの少し気になり始めています。
「この汚れも味」と割り切ることができる方には問題ないですが、綺麗好きな方にはちょっと難ありの問題だと思います。
筆者の独断と偏見による最終ジャッジは!?
以上、いろんな切り口で、カマボコテントとタケノコテントを比較してみましたが、カマボコテント、タケノコテント両方を愛用している筆者の独断と偏見による最終ジャッジは・・・
タケノコテントに一票!
です!
タケノコテントを推す理由は「デザインが個性的だから」です。
あと、キャンプ場ではカマボコテントはちょくちょく見かけますが、タケノコテントに出会うことはそう多くはありません。
・・・結局目立ちたいだけやん(笑)
実際、タケノコテントを使っていると、周りのキャンパーさんからの注目度合いは高いです。たまに、
「このテントはどこのメーカーですか?」
「どこで買えるんですか?」
「中見せてもらえます?」
なんて質問やリクエストを受けたりします。
あとはやっぱりタケノコテントの広さがとても気に入っています。
我が家は4人家族でキャンプを楽しんでいるのですが、キャンプ道具を車載する際にはミニバンの3列目シートを潰して天井いっぱいまでぎゅうぎゅうになるくらい荷物が多いので、寝る前に外のキャンプギアをテントの中にしまったりする際には、タケノコテントの広さは何かと便利です。
でも、前述の通り、キャンプ場で多く見かけるのはタケノコテントよりもカマボコテントです。
なので、一般的にはカマボコテントのほうを好む方が多いのかもしれません。
結局は、個人の好みの問題、ということになりそうです。
いかがでしたでしょうか?
結局は独断と偏見での最終評価ではありましたが(笑)、少しでも参考になれば幸いです。
この記事を書いた人